トンボ玉制作工程

・先生の作るレースツイスト玉制作過程

こちらは完成見本。

2色の細いレースツイスト棒をまず作り、ベースの上に隙間なく巻きつけて行くとこのような模様の玉が出来ます。

組み合わせる色によって雰囲気がガラッと変わってきます。
青系だとちょっと爬虫類のウロコ風。
まずはレースツイスト棒作り。

白いガラスを暖めて、柔らかくなったら先端を平らにつぶし、両側にカラーガラスをつけていきます。
真ん中に白を持ってくるのは2色の境目をくっきりさせる為。
全体がなじんでしっかり熔け合ったら、ポンテ(右の黄色い棒。土台です)を先端につけてねじりながら引っ張ります。

模様が均一に出るようにねじりながら同じ太さに、まっすぐ伸ばすのはとても難しいです。

ある程度の長さまで伸ばしたら、火から降ろして冷まします。
細い棒は灰や砂の中で徐冷させなくても大丈夫。
(この作り方で作ったレース棒は折れやすいそうですが)
玉作り。

さきほどのレース棒を、巻きつける部分だけ温めながら、隙間が出来ないようにベースに巻きつけていきます。
ガラスの熔かし加減と押し加減を間違うと途中でポッキリ折れてしまうこともある、難しい作業です。
全体に巻きつけ終わったら表面が滑らかになるまで焙り、形を整えて出来上がり。
まだ熱いので完成品と色合いがちょっと違います。

ガラスを熱している時、ものによっては本来の色と全然違う色になるので面白い。

・私の作るねじりんぼう玉制作過程(撮影:さとこさん)

こちらが完成品。

ねじりんぼう(呼び方がわからないので私が勝手に命名)玉を私が作っているところを、教室仲間のさとこさんが撮影してくださいました。 ありがとうございました!(^_^)
まずはベースとなる透明ピンクから。
先に白い剥離剤を塗ったステンレス棒をバーナーで熱し、熔かしたガラスを巻きつけていきます。
作りたい大きさ分のガラスを巻き取ったら、炎で焙って形を整えます。
回しながら焙っていくと、表面張力により自然に丸くなってきます。

バーナーはガラス細工専用のもの。空気調節機能がついています。
カセット式でガスの交換もらくらく。
普通のガスコンロではガラスの表面にススがついてしまうし、危ないので決してやらないように!

横にメガネが置いてあるのは、ガラスが飛び散った時目に入らないよう保護するため。(私は最初からメガネっ子なので不要)だから危ない(こともある)んです。
1色だと単調なので何色か組み合わせてアクセントにします。
この場合は赤と透明ガラスをランダムに巻きつけ、マーブル状にしました。

ついでに、エプロンも必需品です。制作中に間違ってトンボ玉やガラス棒を落としてしまった場合、熱いので服が焦げるのを防ぐためです。
実際、教室でも生徒さんの一人が制作中に、膝の上に熱いトンボ玉を落としてしまい、エプロンを焦がした事件がありました。エプロンがなければ火傷していたかも。
脅かしてばかりいるようですが、火を使う作業なのでくれぐれも油断は禁物なのです。
熱いうちにコテの上で転がして形を整えます。
私はこの作業が苦手で、最後まで上達しませんでした。整えるどころか逆にイビツになってしまうんだもの。何故かなあ…(^^ゞ

このコテは左官屋さんがしっくいを塗る時に使うものを利用しています。
ガラス専用の道具だとお値段がやけに高かったりするので、日用品で流用できるものはどんどん利用すべし。
やり方がわからない時、ピンチな時(笑)は、「せんせえ〜!」と呼ぶとこのような二人羽織状態で指導していただけます。
バーナーが3台あって常時3人の生徒さんが同時進行で作業しているので先生も大変。(笑)

ここではピンチな訳ではなく、ねじれ模様の作り方を教えていただいているところ。
ねじれ模様の作り方。

ガラスをねじって模様を作る訳ではなく、コテ(前述のコテとは別形状です。お好み焼きのヘラのようですね) で斜めにスジを入れていきます。
一定間隔で全体にぐる〜っとスジをつければ、ねじったように見えるという訳。

表面がなめらかになるよう少し焙って出来上がり。モタモタしているとせっかくつけたスジが消えてしまうので手早く。

ちょっと冷ましてから園芸用バーミキュライトの中に埋めて徐冷します。
ゆっくり冷まさないと割れてしまうこともあるので、すぐ見たくてもガマンです。

・教室風景点描(撮影:さとこさん)


こんな感じで3人並んで作業します。もしガラスが飛び散っても人に当たらないよう壁向き。
手が空いている人は後ろから覗いて感心したり、笑ったり…。
私が嬉しそうに持っているのは出来立てのカエル。(黄色い円の中)右が完成品です。イビツ…(^^ゞ




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